2017年7月27日木曜日

iPhone タッチパネルが反応しないとき


会社の営業担当が使っているiPhoneのうちの一つが、タッチパネルがなかなか反応しなくなった。
ついでに挙動がおかしくなり、触ってもいないアプリが起動したり、
わけのわからない画面に勝手に変わったりと、めちゃくちゃ。

原因を調べてみるとそれほど稀有なことではないようで、対策はいろいろ出てくる。
(1)OSアップデート
(2)再起動
(3)画面を掃除する
(4)保護シートを外してみる

保護シートは付けていなかったので、(1)をやってみて、
(2)(3)を繰り返しているうちにどんどん悪化していき、最後は全く反応しなってしまった。

利用者は明日から海外出張で、これが動かないとメールも読めないし、
iPhoneに入れているワンタイムパスワードアプリも使えないと、
PCのリモートアクセスも使えなくなってしまう。
これはもう機種変しかないのか?
とは言え、代替え機を用意するには別の理由でいろいろとハードルが高い。

ホトホト困って、さらにいろいろネットで調べまくった結果、
タッチパネルの物理的な不良なんじゃないかという結論に。
ということで、あっさりと、解決してしまった。
答えは、「ねじってみる」です。

四隅をつまんで、わずかにねじるように力を加えてみたら、
なんと普通に使えるようになったのだ。
何ともまぁ、原始的な・・・。
小さな衝撃の積み重ねで内部のどこかが物理的に剥離してたのかなぁ、と。

このまま使い続けられるかは疑問だが。

2017年7月13日木曜日

Illustrator で作った画像を Microsoft Office で使う

Excel や Word, Power Point などの Microsoft Office のベクターデータをAdobe Illustrator で作って持っていこうっていう話。

特にPower Point だといろいろ画像を使うけど、Power Point 自身だとなかなか図が作りずらいし、精密なものは作れない。

ここで使用するのは、Adobe Illustrator CC と Office 2016 の Power Point だ。

いろいろ調べてみると面白いことが分かった。
Adobe Illustrator で  コピー すると、クリップボードに入るのは svg のテキストっぽい。
svg は Scalable Vector Graphics  の略で、W3Cでかなり前に設定された規格だ。
昔は、プラグインがないと表示できなかったのだが、今ではたいていのブラウザで表示可能だ。
なので、Adobe Illustrator で  コピーした図形をテキストファイルとして保存し、拡張子を .svg にすれば、ブラウザでも表示できるのだ。

さて、では実践してみる。
これは、Adobe Illustratorでの画像。
これをCTRL+Cでコピー。
そして、Power Point を開いて、貼り付けだ。貼り付け時には以下の図形のアイコンを選ぶ。
このアイコンが出てこない場合は、Adobe Illustratorに戻って再度コピーする。
最近の Microsoft Office は起動時にクリップボードをなぜかクリアしてしまうのだ。
はい、ちゃんとペーストできました。
微妙に線の太さが変わってしまっているが、Adobe Illustrator 上でコピーするとき、画像が十分な大きさでないと、svg のデータの数値が丸められて画像が荒くなってしまう。
そんなときは、Adobe Illustrator 上でいったん画像を拡大してからコピーするとよい。

こうやっていったん貼り付けてしまうと、あとは編集可能になる。
グループ解除すれば、部品ごとの編集も可能だ。


2017年7月5日水曜日

いくらくじを引いても当たらない

スマホゲーム、オンラインゲームのガチャのよくあるクレームに、「いくらくじを引いても当たらない」というのがある。
運営が不正をしてわざと当たらないようにしているのではないかというクレームである。
沢山のお金をつぎ込んでも、いっこうに当たりにならないのだから、客は怒り心頭である。
しかし、実はまっとうな運営をしていても、こういった客は必ず出てくるのだ。

では、計算で、これを検証してみよう。

例えば、当たり確率50%のくじがあったとする。簡単に言うと、当たりとはずれが同数のくじだ。
このくじを2回引いたとき、当たる確率の期待値は100%となる。
つまり大概の場合、2回引けば当たるという訳だ。計算上はそういうことになる。

ここで一人のユーザーの視点ではなく、運営側の視点で見てみよう。
つまり、沢山の人がこのくじを引いたとき、どれだけの人が当たるのだろうかを考えてみるのだ。

2回とも当たる人、25% ( 0.5 × 0.5 )
1回目当たって、2回目はずれの人、25% ( 0.5 × 0.5 )
1回目外れて、2回目当たる人、25% ( 0.5 × 0.5 )
2回ともはずれの人、25% ( 0.5 × 0.5 )

となる。

つまり、1/4の人は2回とも当たるが、1/4の人はどちらも外れてしまう。
この程度なら、2回外れた人も、まあ運が悪かったと思うだけかもしれない。

では、くじを引く回数を増やしてみよう。
当たり確率50%のくじを10回引いたとき、当たる確率の期待値は500%にもなる。
これだけあれば、まずはずれることはないだろうと、ユーザーは思う。

しかし、それでも、一回も当たらない人が発生する可能性はあるのだ。
当然、くじを引く回数に従って、まったく当たらない確率は、徐々に小さくなる。
以下は、引く回数によって、どれだけの確率で当たらない人が発生するかの式だ。


  1.  0.5^1 = 0.5 
  2.  0.5^2 = 0.25 
  3.  0.5^3 = 0.125 
  4.  0.5^4 = 0.0625 
  5.  0.5^5 = 0.0313 
  6.  0.5^6 = 0.0156
  7.  0.5^7 = 0.0078
  8.  0.5^8 = 0.0039 
  9.  0.5^9 = 0.002 
  10.  0.5^10 = 0.001 = 0.1%


0.1%となるとずいぶん小さいように思えるが、母数が多ければ、少なからず全部はずれの人は現れる。
メジャーなオンラインゲームだと万単位で対象ユーザーがいるため、まったく当たらないユーザーが必ず生じてしまう。
(ちなみに、これは10回引いて全部当たる人の確率と同じだ。)
つまり、この例では、1000人に1人、10回引いても当たらない人がでてくるということだ。

運営側から見たらこの確率は「当たり前」のことであっても、その1/1000になってしまった人にとってはたまらない。
このくじは不正じゃないかと疑う。期待値が500%もあるのに当たらないのはおかしい、と。
そりゃ、クレームの一つも言いたくなる。
しかし、統計的にはそういう客が出てしまうのが現実である。
その人が、強クレーマーであったり、インフルエンサーであったりすると、大事になりかねない。

自分がそんな低い確率に当たるはずがないと信じきっている人に、正直に数字を示して説明しても分ってもらえるかどうか。
同じ確率で全部当たってしまった人は、ラッキーだったと喜ぶだけだが、全部はずれてしまった人は納得できない。
他のユーザー全員の当たりはずれの状況を示さない限り、運営を疑ってもしまってもしかたないだろう。

そこでこの問題への対策のアイディア。
逆に10回連続で外れた人には、特別な賞品を用意するというのはどうか。
それなりによい賞品を用意しても、わずか1000人に一人だ。
でも、くじを引く心理としては、8回目ぐらいから、はずれることを期待するようになって、ドキドキだ。
もし間違って9回目で当たっても、まあそれはそれで残念だけど、結局当たったわけだし苦情も出にくい。